石のふくろう誕生秘話
- その 2 -
ー 石になる前の僕たちの姿について ー
所で何故、僕たちがアテナ様の使いを遣っているのかって?
実は僕たちって、アテナ様が自分の使いにと、色々と考えてこの身体を作ってくれたんだよ。
アテナ様の目的は、みんなが寝ている時に僕たちを使って
地上の人たちの夢の中に入って、 みんなの声を聞いたり、
みんなの抱える問題を解決してあげる様にと僕を作ったみたいだよ。
たまにアテナ様にお供して黄泉国にも行くこともあるんだよ。
だから、勤務は夜中。
そして皆が起きないように静かに飛ぶ事が、まずはとても大切なんだ。
その為に、他の鳥とは違い、とっても柔らかい羽根をいっぱい付けてくれたんだ、
だから、凄く太っているように見られてしまうけれど、実は凄くスリムなんだよ。
そして、勤務の無い昼間は、だいたい木の上などの高い所に泊まって静かにして居るんだよ。
僕たちの目は顔の正面についているだろう。
首を動かさないと目標の物がしっかり見えないんだ。
でも、割にスリムなお陰で首をいっぱい回すことが出来るんだよ 。
羽根がいっぱい有るんで解らないでしょ。
で、首を回して気になる方を向いたら、
耳もレーダーの役目をしているので目標情報を、
しっかり捕らえることが出来るんだ。ターゲットは絶対に外さないよ。
たまに僕たちの足下を人が通ったりすると、
上の方からしっかり見て悪さをしないか、困っていないか静観しているのさ。
たまに、そんな僕たちに祈るような仕草をして、森の奥に入っていった人たちが昔はいたなぁ〜。
所で、僕たちが何故「ホウ〜ホウ〜」って言っているのかって?
それは、アテナ様がみんなに何時も、色々な解決策を教えるようにと言われているんだ。
そしてその「方法」を知らせるのが僕たちの仕事なんだ。
だから、何時も「方法、方法」と言っているんだ。
チョット余談になってしまうけれど、僕たちのことを英語圏ではowlと書くんだよ。
そして、法律の事をlawって書くんだ。
これは、「方法」言っている僕の事を意識してつづった様だけれど・・・ 、
チョットスペルが違うよね。並び方もね。oがaに成ってしまっているよね。
これは、l(高い所)a(丸では格好がつかないから、嘴と尾羽を書き加えたみたいだね。)w(翼だね)そうして、出来上がった文字がlawなんだ 。
まあ、高い所から監視する。それが法律と言う事なのかなぁ〜。
因みに、僕と同じ文字の組み合わせのlowは低いという意味だよね。
これは、アテナ様が何時も口にしている「法は大地の底辺の人たちの事を大切にしなさい」という大切な言葉。
僕たちについたowlは、l(高い所)が最後に来ているね。
これは、高い所から降りて仕事をしなさい。そして仕事が終わったら高い所に居なさい。という意味のようだね。
そして、aではなくてoなのは、総てを丸く収めろという意味だったのか、
下々の民のために働けと言ったlowを意識しての綴りなのか?
それとも、まん丸い石になる事を予想しての意味だったのか・・・・。
まあ、これが石になる前の僕の姿なんだ。本当にアテナ様は僕や皆の事を考えてくれていたんだな。
さて、次は僕たちがアテナ様の宮殿で石になった時の詳しいお話しをしたいと思っているよ。楽しみにしていてね。